2013年8月18日日曜日

第3回例会

(※ 終了しました)
【 日時 】 2013年9月21日() 15:00~18:10
【 会場 】 東京大学駒場 キャンパス 14号館 307号室

【 プログラム 】
15:00~16:30 講演:木村謙仁(東京大学 大学院工学系研究科)

冷戦期フランスにおける原子力政策
French Nuclear Policy in the Cold War Period

 戦後フランスの原子力技術開発においては、CEA(原子力庁)やEDF(フランス電力公社)といった組織がフランス政府の下で「強いフランス」の実現に向けて、強固な運用体制を築いてきた。その「強いフランス」の柱は国家の自主独立であり、冷戦という情勢下でそれを実現するためには核兵器も必要であると認識されたため、軍事目的の研究開発も一体となって行われた。そして、その軍事研究によって技術水準が押し上げられ、また冷戦を背景とした政治的な駆け引きの結果、PWR(加圧水型軽水炉)の導入が実現し、それが民生利用に関わる政策決定に影響を与えた場面もあった。以上は原子力技術の民生利用と軍事利用の不可分性を明示するものである。 



16:40~18:10 文献紹介(担当: 石垣 勝 / 東京大学 大学院総合文化研究科)
David Reynolds (2010), "Science, technology, and the Cold War", in Leffler, M.P. & O.A. Westad (eds.),The Cambridge History of the Cold War, Vol.III, Cambridge University Press, pp.378-399.