2017年1月29日日曜日

第35回例会

(※ 終了しました)
【 日時 】 2017年4月16日() 13:00~18:15
【 会場 】 東京大学駒場 I キャンパス 2号館 303号室

【 プログラム 】

13:00~15:30 第 I  講演 コメント
     講演:川﨑聡史(東京大学 大学院総合文化研究科 博士課程)
        コメンテータ:井関正久(中央大学 法学部 教授)
        コメンテータ:西田 慎(奈良教育大学 教育学部 准教授)

1960 年代のドイツ人学生のアメリカ・イメージの変遷
——西ベルリンにおける社会主義ドイツ学生同盟(SDS)——
The Transition of the Image of the United States among German Students in the 1960's:
Socialist German Student Union (SDS) in West Berlin

 本講演では、1960年代のドイツ人学生が持っていたアメリカ合衆国に対するイメージの変遷について扱う。ドイツは19世紀以来、不断にアメリカから影響を受けてきた。特に第二次世界大戦に敗戦した後には西ドイツが、最初は被占領国として、後には西側同盟の一員としてその政治・経済・社会・文化に対する深甚な影響を受容した。
 さて、こうした影響力の源泉としてのアメリカに対するドイツ人が持っていたイメージは、60年代において一つの断裂を経験した。戦後まもなくの時期から冷戦初期にかけて支配的であったナチ・レジームからの解放者および東側陣営からの「脅威」に対する守護者としてのポジティヴなイメージは、60年代半ばを境に転換した。特に同時期に展開されていたベトナム戦争に対する抗議運動は、60年代後半の学生運動(「68年運動」)の主要な争点の一つであり、アメリカへのイメージは、急激にネガティブなものへと変化した。こうした転換は、西ドイツと緊密な関係にありつつも、西側戦勝国の統治下に置かれ続けた西ベルリンにおいて特に顕著であった。
 特に本講演では、60年代後半の学生運動を牽引した学生団体である社会主義ドイツ学生同盟(SDS)の西ベルリン支部に所属した学生たちの動向を通して、その展開を明らかにする。



15:45~18:15 第 II 部 合評会 廉 舒(著)中国外交とプラグマティズム 一九五〇年代における中国の対英政策』慶應義塾大学出版会2016年:

   基調講演: 廉 舒(Lian Shu / 慶應義塾大学 非常勤講師

                           コメンテータ:林 大輔(武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 専任講師)
                           コメンテータ:水本義彦(獨協大学 外国語学部 准教授)