(※ 終了しました)
【 日時 】 2014年1月25日(土) 15:00~18:15
【 会場 】 東京大学駒場 I キャンパス 14号館 308号室
【 プログラム 】
15:00~18:10 講演:市川 浩(広島大学 大学院総合科学研究科 教授)
"東側"の原子力 ―原子力とソヴィエトの科学者、原子力技術の中国・東欧諸国への伝播―
Nuclear Power in the “Eastern Block”: the Soviet Scientists about Nuclear Power,
the Diffusion of Nuclear Technology to China and the East European Countries
the Diffusion of Nuclear Technology to China and the East European Countries
本報告は大きくふたつの部分からなる。ひとつは、近年のソヴィエト史研究のなかでソ連政治体制の重要な能動的要素とみなされるようになったソヴィエト科学者が、権力との交渉において“原子力開発”のカードをどのように使い、“核の時代”の何を問題にし、どのように権力との溝を深めていったか、戦後ソヴィエト「科学の社会史」の文脈上に考察する部分である。もうひとつは、ソ連からの中国・東欧諸国への原子力技術の移転(中国へは核兵器技術、東欧には原子力発電技術)過程の概要を提供し、その東西冷戦の進展との関連を問う部分である。本報告が往々にして西側に偏りがちな原子力開発史研究に新鮮な視点をもたらすものとなることを期待する。