(※ 終了しました)
【 日時 】 2014年2月22日(土) 15:00~18:10
【 会場 】 東京大学駒場 I キャンパス 14号館 307号室
【 プログラム 】
15:00~16:30 講演:伊豆田俊輔(東京大学 大学院総合文化研究科)
東ドイツにおける非スターリン化の失敗(1956/1957) ―「ハーリヒ事件」と社会主義知識人たち―
The failure of destalinization in East Germany 1956/57: “Harich Affair” and the socialist intellectuals
1956/57年はソ連・東欧圏にとって、非スターリン運動の端緒として大きな意味を持つ年であった。そのなかでも、東ドイツは特異な変容を遂げることになる。東独指導部は、政治・経済・文化の面で、スターリン時代の刻印を残した支配体制をむしろ強化するのである。
ここでは、東ドイツの知識人(公論形成に影響力をもった研究者や頭脳労働者、芸術家)が世界的な非スターリン化運動に対して、いかなる反応を示したのかを、哲学者ハーリヒ(Wolfgang Harich)の事例を中心に考察する。彼は1956年、冷戦緩和と科学技術の進展という認識のもと、東ドイツのスターリニズム克服を構想するが、これにより逮捕され有罪判決を受けることになる。
本報告は、この事件の過程から、第一に、スターリン主義批判が東ドイツ知識人層においても自発的に生まれていたことを明らかにし、第二に、知識人層におけるスターリン主義批判の背景と帰結、彼らの国際情勢・社会変動に対する認識を詳らかにすることを目的とする。
16:40~18:10 文献紹介(担当:石垣 勝 / 東京大学 大学院総合文化研究科)
下斗米伸夫『アジア冷戦史』中央公論新社、2004年:
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